トライバルフュージョン歴史ショー

ついに!去年最も長く準備したイベントのことを書く順番になりました。なかなか追いついていませんが、じっくり書いていきます。

入院中の出会い

痩せるらしいからやってみよう、という安易なコマーシャル知識でベリーダンスを始めた私。初めてのレッスンはとても楽しくて、毎週通い詰めました。痩せる話なんてもう忘れて、楽しすぎてその踊りに没頭していきました。半年ほど経ったころ、発表会に出るチャンスがきましたが、ある病気にかかってしまい、数ヶ月の入院生活を送ることになりました。回復してきて入院生活が暇になってきた頃、ベリーダンスのDVDなんでもいいから買って持ってきてほしい!と両親に頼み (当時はスマホなし、病院はネットなし)、Bellydance SuperstarsのDVDを何枚か持ってきてもらって病室で見ていました。

すると、ある演目で私は目を奪われました。暗くて広いステージで1人、アンティークのアクセサリーをジャラジャラたくさん身にまとい、聴いたことないようなダークでカッコいい音楽で踊っているダンサー。それが私の今の師匠の1人、Rachel Briceを初めて見た時でした。あまりの衝撃に私は言葉を失い、その演目を何度も何度も繰り返し観たのを覚えています。全てが完璧でカッコ良い世界観で、私はこれをやりたい!と強く思いました。

当時すでにYouTubeがあったので、退院後は自宅のネットで動画を未漁りました。そしてすぐにトライバルフュージョンを教えている先生を探し、東京で教えているJoeの元へ習いに行きました。そこではトライバルフュージョンだけでなく、ATSの基礎の重要性や群舞即興の楽しさ、他にもJoeは色々なジャンルを踊れるので様々なフュージョンスタイルを学びました。

ダンス留学

数年後、アメリカのRachelの元へ彼女の作ったダンストレーニング、8 Elementsを受けに行きました。1回目は緊張して&人がたくさんいて直接は話せませんでしたが、4つのフェーズ(レベル)を終えてDatura Style™の資格を得てからも何年か会いに行くうち認知してもらい、通常の会話ができるようになりました。今ではたまにDMのやり取りなどをしますが、いまだにウキウキしてしまうのは内緒。彼女の好きなところは、常に学びの姿勢があることや、苦手なことを克服しようとする努力です。他には、生徒(特に私)の細かい質問に答えている時の「なんでかしら?考えたことなかったわ!」という素直でキラキラした表情など、舞台上でのクールな雰囲気からはかけ離れた、とても地に足のついた可愛らしいところです。Rachelには踊りだけでなく、メンタルやフィジカルな部分もたくさん教えてもらいました。

私のトライバルフュージョンとの出会いはこんな感じなのですが、Rachelは自分の踊りのルーツをとても大切にして説明する方で、いずれその流れの見えるショーを作ってみたいなと思って開催したのが今回のSerpentine Showでした。トライバルフュージョンは型に収まるものではなく、常に進化しているのが目に見えてわかりやすいダンススタイルだと思います。そんな中、以前はどんなダンスがあり、どう発展していったのかをショースタイルで観せたく、得意分野のあるダンサーの方々に出演をお願いしました。一般的なショーではあまりないと思いますが、それぞれの演目の解説を書いていただき、プログラムとしてお客様にお渡ししました。ブログを読んでくださった方に期間限定で特別に見れるようにしましたので、是非ご覧になってくださいね。↓ click

Serpentine Show Program

Serpentine 1部プログラム

ブログを読んでくれている皆様に、特別に1部それぞれの演目を写真でご紹介します。どれも本当に素晴らしかったです。動画配信もし、お客様にとても好評でした。見れなかったから残念、という方。最近トライバルフュージョンを知った方もいらっしゃるかもしれませんが、常にアンテナを張って、色々なイベントやワークショップの情報を得てくださいね。今後素敵なショーを見逃さないように…!

最初はトライバルスタイルを始めた、ジャミーラ・サリンポーのジャミーラフォーマットをJUNKOさんに踊ってもらいました。ジル(フィンガーシンバル)やモロカントレイを使い、土着的で楽しい、気分の弾む群舞を用意してくれました。衣装もカラフルで可愛いです。

神戸から来てもらったMayu Katoさんには、ジャミーラのチーム、Bal Anatにも所属していた男性ダンサー、ジョン・コンプトンを踊ってもらいました。ジルを使った楽しい演目で、床を使う珍しい技も見せてくれました。彼のワークショップを実際に受けたことのあるMayuさんの踊りは現代の踊りにも通じるものがあり、ジョンが2012年に他界してからも彼の踊りはまだまだ引き継がれるでしょう。

FCBDから独立して、今でいうトライバルフュージョンをソロとしても踊りを始めたジル・パーカーを、CAMEWさんにお願いしました。前半はオールドスクールな音楽に合わせたソロを、後半は生徒さんとジル・パーカーが使う動きを取り入れながら、昔のトライバルフェスで購入した衣装をアレンジして披露してくれました。

Michelleは師匠のレイチェル・ブライスを初めてDVDで見た時の音楽で踊りました。その時の衝撃は凄まじく、「私はこれがやりたい!」と鼻息荒くしたのを覚えています。大好きすぎな音楽と踊りで、今までは恐れ多く踊れませんでしたが、ついに踊れて幸せでした。あまり記憶にありません。笑

ジャジーな音楽で踊るのも素敵なイタリアのアリーチェ・ジャンピエーリを師匠に持つ、Yuuko Kaderさんにはアリーチェ要素たっぷりで踊ってもらいました。前半はゆっくりなドラムソロで、後半には有名な可愛いポップスソングで踊ってくれました。トライバルフュージョンはダークだけではないのだと分かる、素敵な一演目でした。

DDC (JoeによるDeseos Dance Crew)の仲間でもあったErykahさんには、ダークフュージョンの女王、アリエラを参考に披露していただきました。顔の隠れる女優帽を被ったソロから始まり、ピッタリ揃った群舞もアリエラを思い起こすようなダークな世界観が素敵でした。

最後はacoさんによる、ゾーイ・ジェイクスのパフォーマンスをオマージュした演目でした。ゾーイのバンド、Beats Antiqueの有名な曲で華麗にアサヤ(ステッキ)を回し、サーカスのような世界観のあとは、アップテンポな音楽でゾーイを思い出す動きを使い、踊ってもらいました。

スペシャルゲストのMayuさんはジルがお得意!会場の皆さまに参加して何かできたら楽しそうと思い、Mayuさんにリズムパターンを用意してもらい、手拍子とジルのチームに分かれてみんなで演奏しました。2部の終わりにはダンサー紹介の時、そのリズムに合わせて踊っていただきました。出るまでドキドキしていた出演ダンサーの皆様も、出てみたらとても楽しんでいました。生演奏はやはりいいですね。

2023.9.17 ショーの写真は全てApache

2部ではそれぞれお好きな演目を踊っていただきました。どの演目も個性溢れて本当に素晴らしく、ずっと見ていたかったです。こちらは見た人のみ、記憶に残しておいてもらいましょう。

お礼

自分が長年思い描いていたショーが実現できて、パフォーマーのみなさまには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。注文が多かったり、踊り以外の準備もあり、お手数おかけしましたが、お陰様でお客様の満足度の高いショーを届けられました。ありがとうございました!

イベント会場のシルクロードカフェはいつもお世話になっていますが、過去一番高値の座席だったそうです (3種類用意していました)。即完売したVIP席はオリジナル限定グッズをお渡ししました。かでちゃんいつもデザインありがとう!関西からわざわざ来ていただいたアクセサリーショップB-Tribalさんと、ビンディショップのMu:raさんの物販も、大変盛り上がりました。ありがとうございました!

近年トライバルフュージョンオンリーのショーが減っていますが、私もできる範囲で頑張りますので、また今後も楽しみにしていてくださいね。

おまけギャラリー